腐った牛乳は飲み続けるべきなのか

WEBデザイナーにとっての永遠のライバルとかそんな素敵なものではなく、ただの厄介者で迷惑者でしかないInternet Explorer 6こと家六大先生は、一体いつまで対応すべきなのか。

以前、Validationのワナという記事でも少し書いたIE6について今回はもう少し掘り下げて考えてみます。IE6とはそもそも何故ここまでWEB屋にとって忌み嫌われる存在になったのかというのをいきなり結論から言ってしまうと、無数にあるバグのせいです。もう調べるのもバカらしくなるぐらいのバグというか、もはやここまでくると仕様で世界水準と言えるのかも知れない。

Webtech-Walker – IE6のバグのまとめ

こちらの記事は2007年の記事なので、今から4年も前の時点で既にこんな状態だったわけです。しかし何故IE9のRC版まで出ている現代で、ここまでIE6に対応しなければならないのかと言うと、WINDOWSは今から遡る事10年前の2001年、自分がWEBの仕事を始めたころですね。この頃にWIN98に変わる新OSとして登場しました。(Meは黒歴史)

そしてこのXPに標準搭載されていたブラウザが、マイクロソフト社が自信を持って提供するブラウザこと、家六大先生あらためクサギューだったわけです。PCが一家に一台普及し出した時代だったこともあり、またたくまにXPとIE6は圧倒的なシェアを誇りました。しかし忘れてはいけません。10年も前のモノが、この秒単位で変化する情報社会で何の変化もないわけがありません。

そうです、WINDOWSはMe以来の黒歴史OSのVISTAを2006年にリリースしているのです。勿論搭載ブラウザもIE7という新ブラウザをリリースしてるわけです。じゃあなんで未だにXPを使ってる人が多いのかって?それはVISTAが大失敗に終り黒歴史化されたことによってXPを使い続けざる得なかったのです。因みに現在では最新OSのWINDOWS 7とIE8がメインストリームになりつつあります。

この為、現在でも旧型マシーンを使ってる人はXPが多く、ブラウザに固執しない場合はアップデート自体をしていないので、IE6のままな場合が多いのです。結局のところ、普段メールやネットサーフィン程度のことぐらいしかしない人にとっては、ブラウザがIE6のままでも問題が特にないわけですが、流石のマイクロソフト社も9年越しで重い腰を遂に上げました。

「IE6は9年前の腐った牛乳」――Microsoftがアップグレード呼び掛け

散々放置してた、いや放置してたというよりIE7にしたほうがいいよ?程度にしか喚起してなかった癖に、言い出したことは言うにも事欠いて自社のサービスを「9年前の腐った牛乳」と言い出したじゃありませんか。まるで金八2の腐ったミカンの方程式のように、IE6をOSにインストールしてると周りのOSまで腐ってしまうとでも言いたいのか。いや根本的に違う。腐ってるのはIEだけで、他は常に進化しているし腐ってない。

ハッキリ言ってIE6はイレギュラーすぎるのでおはなしにもならないんですが、WEB屋にとっては6だろうが9だろうがIE自体が面倒なやつなんですよね。9になって若干言うことも聞くようになってきた感じですが、まぁ根底は早々変わるわけでもなく、面倒なヤツほど可愛いとか人間ならあり得るかもしれませんが、ブラウザでそんなことはあり得ません。面倒なヤツはただ面倒なだけです。

さて長い前置きはこれぐらいにして、IE6はWEBデザインをする人間に取って今でも対応すべきなのかという本来の話に戻ります。今までは「IE6はバグばかりだし、ここまで古いブラウザを対応すべきではない。」とか、「いやいやそれでもユーザビリティを考えて今でもユーザの多いIE6は対応すべきだ」とか考え方は二分しています。寧ろしていたというべきでしょうか。

しかし今回マイクロソフトが正式に「新しいのリリースしてるのにIE6なんかいつまでも使うんじゃねえよ」と開き直ってたことによって、個人的には対応しなくて良いという判断をしています。特に最近では、「IE6に対応する場合は別料金で。」なんていう会社が増えているようです。これは非常に面白い方法だと思います。IE6にサイトを対応する為に割く時間は、サイトをもう一つ作るぐらい無駄な作業!とまでは言いませんが、オプションサービスと言えるほどの時間と労力を使うからです。

震災の為にリリースが延期となっているIE9がもうじき正式にリリースされると思いますが、7や8から9にアップデートをする人は多いと思います。しかし6から9にする人いません。正確にはサポートをしていないので出来ません。IE9は大きく5つの理由でXPではサポートをしていないのです。

1. XPはDirect2Dに対応していない
2. XPはセキュリティがIE8に最適化されている
3. IE9対応のグラフィックボードがWindowsXPには装備されていない
4. IE9は最新のハードウェアとOSで動くように設計されている
5. IE9には分散型グラフィックカードとマルチコアCPUが必要

そもそも上記の理由以前に、XPがプリインストールされていた時代のPCでは、IE9のような最新ブラウザでは動作が重すぎて満足のいく操作は難しいと思います。

しかし、XPのサポートが2014年まで延期されたことで、少なくともあと3年はIE6のシェアは激減することはないでしょう。その為、今後もWEB屋は対応を迫られると思います。あと3年もの間に果たしてIE6に対応をするのが本当のユーザビリティなのかどうか今一度考え直すべきだと思います。そもそも3年後にはHTML5やCSS3が正式勧告され、非対応のIE7や8ですら第二のIE6に成り得る要素が非常に高いからです。

やはり大手サイトなどがYoutubeなどのように積極的にIE6を非対応にしていく姿勢を見せていかないと、WEB業界はこの先もIEに振り回されることになるでしょう。そしてそれはWEB業界の発展の妨げにもなるので、No IE6、Stop IE6を私個人でも広めていきたいと思います。せめて日本でのシェア率1%以下を目標に!

The Internet Explorer 6 Countdown
ie6 no more